365日からふるに子育て!第41回~食育月間からはじめる豊かな食卓づくり~
「次世代へ健やかな未来をつなぐ」
ウェルサポの管理栄養士、西田です。
「食育」に関心があるご家庭は多いと思いますが、1年の中で特に食育に力を入れる「食育月間」があることをご存じでしょうか。毎年6月を「食育月間」と定め、食育に関する知識や理解を深めるために、国や関係団体が協力して保育園や学校、職場や地域など全国的に食育を推進する活動が行われます。
⒈ 「食育」とは
「食育」とは、食べものに関する正しい知識や、健康につながる食事の選び方を学ぶことです。食べることは生きるために必要不可欠な活動なので、ただ食べるだけでなく、自分の体の健康や心の豊かさをつくる機会になることを目指しています。また、家族や友達と一緒に食事を楽しむことや、料理の基本を身に付けることも食育に含まれます。
子どもからおとなまで全ての世代で食育は重要ですが、特に未就学児から正しい考え方と健康的な食習慣を身に付けることは、子どもの未来のために欠かせない教育のひとつです。一度身に付いた食習慣は、成長してからでは見直すことが難しくなるので、早い段階から取り組むことが将来の健康を守ることにつながります。まずは家庭から、食事について考えてみましょう。
⒉ 健康的な食事のメリット
健康的な食事を続けることは、体の成長や発達に関係するだけでなく、免疫力を高めて病気に強い体がつくられたり、学習能力がアップするなど嬉しい効果が期待できます。特に子どもは、成長や発達に必要な栄養素をさまざまな食べものから摂っていくので、日々の食事が将来の体の状態に大きく影響を与えます。近年では、子どもの健康問題が増えていることもあり、食育の重要性と早期からの教育に関心が高まっています。
それでは、食育で押さえておきたいポイントをいくつかご紹介します。
①5つの食品群をバランスよく食べる
5つの食品群(主食、主菜、副菜(野菜)、牛乳・乳製品、果物)の全てをまんべんなく食べることで、必要な栄養素を摂ることができます。足りないものや、極端に多く摂り過ぎるものがないようにすることが大切です。
②野菜や果物を取り入れる
食事の中に野菜や果物を取り入れることで、体をつくる過程で必要不可欠なビタミンやミネラルを摂取できます。特に野菜は不足しやすいので、毎食食べることを心がけましょう。カラフルな色の野菜を組み合わせることで、色々な栄養素を摂ることができます。
③健康的なおやつの選択
子どもがおやつを食べる際には、食事で不足しがちな栄養素を補うために、主食や野菜、果物や乳製品を選ぶと良いでしょう。例えば、おにぎりやサンドイッチ、ふかし芋や果物、ヨーグルトやチーズなどはいかがでしょうか。適度な量や頻度を守ることで、子どもの成長を害することなく必要な栄養素を摂ることができます。
④みんなで食卓を囲む大切さ
家族や仲間と共に過ごす食事の時間は、食事の楽しさを感じるだけでなく、健康的な食習慣やマナーを身に付けるきっかけとなります。忙しい中、みんなで一緒に食事をとることは簡単ではないかもしれませんが、何を食べるかと同じくらいみんなで食卓を囲むことも大切にしてほしいと思います。
3.おとなの食育
おとなは食べるものを自由に選択できる環境だからこそ、食育の知識が十分でないと気付かないうちに偏った食生活になりやすく、体の不調を招くきっかけになりやすく特に注意が必要です。バランスの良い食生活は、健康的な暮らしを送るためだけでなくストレス緩和や集中力アップなどにも直結するため、この機会に自身の食生活を見直してみましょう。
食育は、食べ物について正しい知識を持つこと、バランスのとれた食事を選ぶことができること、そして食事を通じて豊かな人間性を育むことを目的とした取り組みです。
「食育月間」をきっかけに、家族全員が楽しく健康的な食事ができる食卓づくりを目指しましょう。
<ウェルサポについて>
臨床経験豊富なフレンドナース(かかりつけナース)が、利用者自身の身心の相談はもちろん、子育てや介護、ご家族の健康に寄り添ったオンラインのチャット相談を行っています。他にも、オフラインで行う定期訪問サポートやアテンドサポートなど行っています。社会福祉士、健康運動指導士、助産師、管理栄養士などの専門家や他サービスとも連携して、利用者とそのご家族の「自分らしい健やかな暮らし」をサポートしています。
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〇ライター紹介
西田 美穂(にしだ みほ)
管理栄養士歴25年。「若いうちから食事や栄養に関心を持てばよかった」「病気になる前の食事に気を配ればよかった」など食生活への後悔の声を多く聞く機会が多く、もっと食生活や栄養に関心をもってもらいたいとウェルサポの管理栄養士として活動中。最近の好きなことは「ちょっとだけ幸せごはん」と題して、自分や誰かが幸せになった食エピソードを聞くこと。プライベートでは高校生2人のママ。
ライター紹介
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