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365日からふるに子育て!第12回~卒乳について考えてみよう!~

「次世代へ健やかな未来をつなぐ」ウェルサポの助産師、古賀です。

2月に入り、新年度に向けて少しずつ準備が始まる時期ですね。4月の新生活スタートに伴い、ママの職場復帰やお子さんの入園など生活リズムがガラリと変わる人も多く、「授乳・卒乳」に関するお悩みをよく耳にします。

お子さんが生まれてから今日まで、「悩みもなく授乳ができた」という方はごく一部だと思います。目に見えない沢山の苦労や喜びがあるからこそ、授乳はママと子どもにとってかけがえのない特別な時間なのです。今回は、その授乳の集大成である「卒乳」について一緒に考えてみたいと思います。

1.卒乳とは?

成長するに伴い子どもが自然におっぱいを飲まなくなることを「自然卒乳」、ママがおっぱいをやめるタイミングを決めて徐々に授乳回数を減らしていくなど計画的に進めていくことを「計画的卒乳」または「断乳」といいます。今回は「計画的卒乳」についてお話します。

2.卒乳のタイミングは?

一般的には離乳食が完了する1歳6ヶ月頃に卒乳を迎える子どもが多いようです。

ですが、卒乳のタイミングはご家庭によってそれぞれで、「〇〇歳までに卒乳しなければいけない」という決まりはありません。ママと子どものカラダとココロの準備が整い、かつ、家族に協力してもらいながら無理のないペースで進めていくことが理想的です。

卒乳のタイミングとして、以下の点が目安となります。 

<子ども>
・日中のおっぱいの回数や量が減った
・1日3食の食事のリズムが整っている
・ストローやコップを使って、おっぱいやミルク以外で水分補給ができる
・自分で立ったり、歩いたりできる
・外遊びなど、授乳を忘れて遊ぶ時間が増える
・昼寝や夜寝る時、おっぱいを飲まずに自分で寝ることが増えた

<ママ>
・「もうおっぱいをやめてもいいかな」と思っている
・家族の協力が得やすい時期である
・次の妊娠を希望する場合

3.卒乳の進め方

卒乳のタイミングが決まったら、少しずつ子どもや家族とコミュニケーションをとりながら、実際に進めていきます。

①卒乳についてお子さんと話す

授乳はただ単に栄養補給だけでなく、ママと子どものスキンシップやコミュニケーションといった精神的なつながりがとても強い時間です。

ママと子どもの双方が心地よく卒乳の日を迎えるために、子どもが「卒乳できるタイミング」かどうかよく観察する、お話できる年齢であれば、双方の想いを話し傾聴することはとても良いことです。

②卒乳する日を決める

卒乳するまでの期間にはかなりの個人差があります。余裕をもって約1~2ヶ月前から進めていくと良いです。家族の協力が得られやすい時期もおすすめです。気分転換に外遊びに行く、夜の寝かしつけを家族にお願いするなど協力することで、ママも精神的に安定して過ごすことができます。子どもと一緒に卒乳の日にちを決めて、「この日におっぱいとバイバイしようね」と一緒に取り組んでいくのも良い方法です。

日にちを決めても、子どもやママの体調がすぐれない時や、迷いが出てきた時には、無理せず改めて計画しましょう。

③徐々に授乳回数を減らしていく

母乳の分泌量が多い場合、急に授乳回数を減らすとおっぱいのトラブルが生じる可能性があります。まずは1週間かけて1回ずつのペースで授乳回数を減らしていきます。こうすることで、徐々に母乳の分泌量が減り、だんだんと乳房が張らなくなってきます。卒乳の進め方について悩んだり、授乳回数を減らしたことで乳房のトラブル(痛みや強い張りなど)を感じた場合は、出産された産院の助産師や地域の開業助産師に相談しましょう。

④卒乳当日には今日が最後の授乳の日であることを伝える

最後の授乳は子どもが満足するまで、しっかりと時間をかけて飲ませてあげます。

飲み終わったら、「おっぱいとバイバイだね」「今までたくさん飲んでくれてありがとう」など、子どもにたくさん声をかけてあげてください。

「おっぱいが終わっても〇〇ちゃんのことはこれからもずっと大好きだよ」と授乳が終わってもママがあなたを思う気持ちに変わりはないよということを子どもにしっかりと伝えましょう。

4.最後に

卒乳の時期や方法に正解はありません。卒乳に向けて進めていく中で、ママのカラダやココロ、子どもの様子に悩むこともあると思います。そんな時は一人で悩まず、ぜひ助産師に相談してください。あなたや子どもにとって最適な卒乳について、一緒に考えましょう。

ママと子どもが清々しい気持ちで卒乳の日を迎えることができますように。

<ウェルサポについて>

臨床経験豊富なフレンドナース(かかりつけナース)が、利用者自身の身心の相談はもちろん、子育てや介護、ご家族の健康に寄り添ったオンラインのチャット相談を行っています。他にも、オフラインで行う定期訪問サポートやアテンドサポートなど行っています。社会福祉士、健康運動指導士、助産師、管理栄養士などの専門家や他サービスとも連携して、利用者とそのご家族の「自分らしい健やかな暮らし」をサポートしています。

一般財団法人ウェルネスサポートLab(ウェルサポ)情報

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〇ライター紹介

古賀 晃子(こが てるこ)

助産師歴17年。総合病院・クリニックの産科病棟で13年勤務。500名以上の赤ちゃんの誕生に立ち会い。結婚を機に退職し、現在はフリーランスとして活動中。プライベートでは、4歳、0歳の2児のママ。長女出産時の約30時間半(長時間過ぎてクリニックの助産師さん全員にお世話になりました)という壮絶なマタニティ体験と日々の子育ての中で、助産師という仕事がさらに大好きになりました。

現在の楽しみは、子どもが寝た後の一人時間。

ライター紹介

一般財団法人ウェルネスサポートLab 

ウェルサポ

臨床経験豊富な看護師がフレンドナース(かかりつけナース)となり、自身の身心の相談はもちろん、子育てや介護、ご家族の健康に寄り添ったオンラインのチャット相談を通して、「不安不調期から取り組む健やかな暮らし」のサポートを行う専門家チーム。

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