#子育て
異性きょうだいと性教育。我が家なりの始め方
子どもに男女の性差をどう伝えればよいのでしょう。
性教育を始めるタイミングはさまざまですが、姉と弟、兄と妹など、異性きょうだいを持つ子どもの場合、男女の身体の違いを認識する時期も早いかもしれません。
我が家は4歳の長女が弟との身体の違いについて質問してきたことで、性教育を考えるようになりました。
そこで今回は、私たち親子がはじめた性教育についてご紹介します。
性に興味をもったきっかけ
我が家には4歳の長女と2歳の長男がいます。性に興味を持ち始めたのは長女です。当時1歳だった長男と私の3人でお風呂に入っているとき、長男のおちんちんを不思議そうに見ながら触ろうとしていました。
気づいた私はあわてて「触っちゃダメ」と一喝。実際に触る前に止めて、長男は遊びに夢中で気づいてもいないようでした。
興味本位で手が伸びたのはわかりますが、長女の行動にはとてもショックを受けました。
これまで何度も長男といっしょにお風呂に入っているし、保育園では男の子といっしょに着替えもしています。
それなのになぜ今になって興味をもったんだろうと不思議で仕方がありませんでした。
「どうしてダメなの?」と聞かれましたが、私は上手く答えられませんでした。
性教育を始める前に意識したポイント
お風呂場での出来事を機に、子どもに対する性教育について考えるようになりました。インターネットの情報や本などを参考にしながら夫と話し合い、我が家では次のポイントを意識しながら性教育を始めました。
性をタブー視しすぎない
性について人と話すのは抵抗もありますが、タブー視しすぎて子どもに何も教えないまま過ごすのはよくない、というのが私たち夫婦の共通認識です。
人によって考え方はさまざまですが、私たちは基本的な体の仕組みを教えることと、男女の違いを教えることは同じくらい大切だと思っています。
身体の大事な部分を伝える
まず子どもに伝えたのは、身体には大事な部分があるということです。
「おちんちんやおまた、胸やお尻は、とっても大切。気になっても人のを触っちゃいけないし、おともだちや知らない人が触ってきたらイヤと言って」
というような話を長女に伝えました。
お風呂に入って体を洗うとき「だいじ、だいじ、だよね?」とたびたび確認してくれるので、長女なりに理解してくれたのだと思います。
子どもの成長にあわせて身体の仕組みを伝える
次に意識したポイントは、子どもの成長にあわせて身体の仕組みを伝えること。これは思った以上に難しかったです。
男女の身体の違いを知るには絵本がわかりやすいだろうと思い探してみました。
「手」や「足」、「口」など、身体の部位の名前を伝える絵本を読んでみると、内容が物足りないのか興味を持ちませんでした。血液の役割や性器の仕組み、食べ物の消化についてなどが書いてある絵本だと詳しすぎて文字も多く、長女はまったく理解できない様子。
当時の長女に合う絵本は見つけられませんでした。
性教育をするうえでも子どもの成長にあわせた伝え方をしないと“理解”にはつながらないのかもしれません。簡単すぎず、難しすぎない程度の情報量を選ぶのも大切なのだと思いました。
身体の仕組みを画用紙に描いて説明
絵本を探しているうちに「子どもに何を伝えたいか」が明確になったので、我が家では画用紙に絵を描いて説明してみました。
自作なので絵本のような仕上がりにはなりませんが、身体のどの部位なのかが大体わかればそれでOK。
あくまで「今、子どもが知りたいことと親として伝えたいことだけ」を描きました。
- 鼻の穴から鼻水がでたら、ティッシュでふこう
- しんぞうに手を当てるとドクドクする
など、身体の仕組みを伝える内容から
- おちんちんはおとこの人についていて、小さくなったり大きくなったりする
- おまたはおんなの人についていて、あんまり大きさはかわらない
という性別による違いも描いています。
絵本のように読み聞かせると長女は真剣な表情に。気に入ったようでその後しばらくの間一人で見ていました。「〇〇について描いて」と言われ絵を追加して書いて説明していくうちに、以前のような言動も少しずつなくなっていきました。
あくまで私の見解ですが、男女の身体の違いを長女なりに認識し、違うのが当たり前の感覚になったから特別な興味もなくなったのかなと思います。
今は性差による違いよりも、心臓がドクドクしていることの方が面白いようです。たびたび「ドクドクしてる?」と尋ねてきては、耳をあてて私の心臓の音を嬉しそうに聞いています。
まとめ
子どもに対する性教育をするかしないか、どう伝えるかは人によって異なります。画用紙に絵を描いて説明するなどの方法も長女にはあっていたとは思いますが、正解かどうかはわかりません。
ただ「ダメだよ」とだけ伝えていた以前よりは、長女もいろいろ理解しているような気がします。
もう少し大きくなったら専門的な絵本を読むなど、これからも成長にあわせた方法で性差や身体の仕組みについて伝えていくつもりです。
「どうしてママとパパの身体はちがうの?」「赤ちゃんってどうやってできるの?」と子どもに聞かれたら何と答えますか? 性教育について考えるきっかけになれば幸いです。
上田美里
一男一女を育てる30代フリーライター。
子どもを振り回し、振り回されながら、楽しい&心地よい暮らしを目指し奮闘中。