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365日からふるに子育て!第44回~熱中症予防のために知っておきたいこと~

「次世代へ健やかな未来をつなぐ」
ウェルサポのフレンドナース、古舘です。

ジメジメした梅雨が明けると本格的な夏がやってきますね。私は夏が苦手で、10代のころは度々立ち眩みを起こしていました。今振り返ると「熱中症」だったようです。楽しい夏を苦い思い出とならないように、「熱中症」予防についてのお話です。

1.   「熱中症」はどんな症状がでるの?

熱中症とは、高温多湿な環境に、私たちの身体が適応できないことで生じるさまざまな症状の総称のことです。具体的には7つの症状がありますので、カラダのサインを見逃さないでくださいね。

①めまいや顔のほてり

めまいや立ちくらみ、顔がほてるなどの症状が出たら、熱中症のサインです。 一時的に意識が遠のいたり、腹痛などの症状が出る場合もあります。

②筋肉痛や筋肉のけいれん

「こむら返り」と呼ばれる、手足の筋肉がつるなどの症状が出る場合があります。 筋肉がピクピクとけいれんしたり、硬くなったりすることもあります。

③カラダのだるさや吐き気

体がぐったりし力が入らない。吐き気や嘔吐、頭痛などを伴う場合もあります。

④汗のかき方がおかしい

ふいてもふいても汗がでる、もしくはまったく汗をかかないなど、汗のかきかたに異常がある場合には、熱中症にかかっている危険性があります。

⑤体温が高い、皮膚の異常

体温が高くて皮膚を触るととても熱い、皮膚が赤く乾いているなどの症状も熱中症のサインです。

⑥呼びかけに反応しない、まっすぐ歩けない

声をかけても反応しない、おかしな返答をする。または、体がガクガクとひきつけを起こす、まっすぐ歩けないなどの異常があるときは、重度の熱中症です。すぐ救急車を呼んで医療機関を受診しましょう。

⑦水分補給ができない

呼びかけに反応しない、自分で上手に水分補給ができない場合は大変危険な状態です。むりやり水分を口から飲ませることはやめて、すぐ救急車を呼んで医療機関を受診しましょう。

熱中症の症状が見られたら、風通しの良い日陰や、可能であればクーラーが効いている室内などに避難させましょう。そして、きつい衣服などをゆるめ熱を放散します。保冷剤で両側の首筋、脇の下、脚の付け根を冷やすと効果的です。意識がはっきりしているのであれば、水分補給をおこないましょう。

2.熱中症の予防と対策は?

熱中症は予防ができることをご存知でしょうか。日常生活のなかで簡単にできることなので、家族全体で取り組んでみましょう。

①のどの渇きを感じる前にこまめに水分補給をする

のどがかわいていなくても、こまめに水分をとりましょう。スポーツドリンクなどの塩分や糖分を含む飲料は水分の吸収がスムーズにでき、汗で失われた塩分の補給にもつながります。

②水分だけではなく電解質の補給もする

高温多湿の環境で30分を超える労働やスポーツなどにより汗を大量にかくと、体内の水分とともに塩分やミネラルも奪われます。水分だけでなく適度な塩分補給がポイントです。食塩水を手作りする際の目安は、1ℓの水に対して1~2gの食塩です。

③ためらわずにエアコンを使用する

「エアコンは28℃に設定」と聞きますが、これは室温を28℃にするということです。設定温度を28℃にしていても人口密度などによって効果が変わるので、温度計などを参考に設定温度を調整しましょう。

④暑いときは無理をしない

普段感じないようなカラダのきつさや症状があるときは無理をしないこと。日ごろから自分のカラダに目を向けておくことが大切です。

子供の場合は、遊びに夢中になると熱中症のサインに気づきにくくなります。周りの大人が休憩や水分補給など気がけましょう。また、子どもは地表からの熱を受けやすくなります。子どもの高さでの気温や湿度を知ることが大切です。

⑤涼しい服装をする

衣服は麻や綿など通気性のよい生地、下着には吸水性や速乾性にすぐれた素材がオススメです。

⑥汗をかく習慣を身つける

人のカラダには「暑熱順化」といって暑さに少しずつ慣れていく機能がありますが、梅雨明けに気温が急上昇して、暑さにカラダが順応できないまま熱中症となることがあります。日ごろから運動して汗をかき体温調節に慣れておくことで、気温の急激な上昇に順応できるようになります。

⑦熱中症警戒アラートに気を付ける

近年夏季の気温上昇が激しく、熱中症になる人が多くなったため、2021年より対策として導入されたのが「熱中症警戒アラート」です。「気温」「湿度」「輻射熱」の3つの要素で決定され、暑さ指数が33以上と予測されるときに発令されます。予防対策にお役立てください。https://www.wbgt.env.go.jp/alert.php(環境省ホームページより)

どんなに予防していても熱中症になることがあります。「自分で水が飲めなかったり、脱力感や倦怠感が強く動けないとき」「意識がない(おかしい)、全身のけいれんがあるなどの症状があるとき」時にはためらわずに受診(場合によっては救急)をしましょう!

 

3. さいごに 

熱中症は誰にでもなる可能性がありますが、知識を持って体調管理をすることで予防することができます。夏だからこそ体験できるアクティビティもあると思います。暑さに負けないカラダづくりをして夏を楽しみましょう!

<ウェルサポについて>

臨床経験豊富なフレンドナース(かかりつけナース)が、利用者自身の身心の相談はもちろん、子育てや介護、ご家族の健康に寄り添ったオンラインのチャット相談を行っています。他にも、オフラインで行う定期訪問サポートやアテンドサポートなど行っています。社会福祉士、健康運動指導士、助産師、管理栄養士などの専門家や他サービスとも連携して、利用者とそのご家族の「自分らしい健やかな暮らし」をサポートしています。

一般財団法人ウェルネスサポートLab(ウェルサポ)情報

webページ : https://www.wellsuppo.or.jp
メールアドレス:info@wellsuppo.or.jp  
電話番号:092-231-9762 

〇ライター紹介

古舘 美妃(ふるたち みき)

ナース歴25年。福岡赤十字病院に21年在籍。緩和ケア認定看護師。
現在ウェルサポでフレンドナースとして活動中。プライベートでは小5女の子のママ。

<フレンドナースになったきっかけ/喜びを感じること>
地域でのびのび活動したかった。地域の皆さんと世間話ができること。

<得意なこと>
人の話を聞くこと、間違い探し

<苦手なこと>
機械操作

ライター紹介

一般財団法人ウェルネスサポートLab 

ウェルサポ

臨床経験豊富な看護師がフレンドナース(かかりつけナース)となり、自身の身心の相談はもちろん、子育てや介護、ご家族の健康に寄り添ったオンラインのチャット相談を通して、「不安不調期から取り組む健やかな暮らし」のサポートを行う専門家チーム。

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