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365日からふるに子育て!第75回 食欲の秋!子どもの豊かな味覚を育てよう!

「次世代へ健やかな未来をつなぐ」ウェルサポの助産師古賀です。

10月下旬になり、季節も一気に進みました。
一年の中でも比較的過ごしやすい貴重なこの季節、皆さんいかがお過ごしですか?
「食欲の秋」と言われるように、秋は様々な食材に触れることができ、食卓にもたくさんの旬の食材が並ぶことで子どもの味覚を育てるのに適した季節と言えます。

今回は「子ども味覚」についてお話したいと思います。

1.味覚とは?

味覚は「甘味」「旨味」「塩味」「酸味」「苦味」の5種類に分けられます。

「甘味」「旨味」「塩味」は身体にとって必要不可欠な栄養素に多く含まれ、本能的に好まれる味覚と言われています
「甘味」「旨味」は母乳にも含まれており、生まれたばかりの赤ちゃんも大好きな味です。

一方で、「酸味」「苦味」は自然界では毒や腐敗と関連する味とされており、本能的に苦手と感じる味覚とされています。

2.味覚はどうやって作られるの?

味覚の基礎は、胎児期(お腹の中にいる時)から始まります。

妊娠初期から味蕾(味を感じるセンサー)ができ始め、妊娠中期には羊水の味(主に旨味と甘味)を感じるようになると言われています。羊水を飲みこむことを繰り返すことで、さらに味覚を獲得していきます。つまり、赤ちゃんは味覚を感じる能力を持って生まれてくるのです。

その後、様々な食材に触れ、食体験を積み重ねることで、より複雑な味覚を獲得していきます。

自然界では毒や腐敗と関連する味とされる「酸味」「苦味」もその一つで、食べる経験を重ねることで、徐々に「美味しい」という感覚を得るのです。

3.味覚はどうやって育っていくの?

味覚は胎児期から形成されるため、赤ちゃんは味(特に旨味と甘味)を感じ取る能力を持って生まれてきます。
「生まれつきの味覚」に加え、母乳やミルクを飲む、離乳食を食べるといった経験を通して、様々な味覚が育ちます。

味覚を育てるポイントとして、以下のようなことがオススメです。

①素材の味を大切にする、薄味にする

赤ちゃんの舌はとても敏感なため、素材そのものの味(甘い、旨味、苦いなど)をしっかりと感じ取ることができます。そのため、最低限の味付けでも十分美味しく味わうことができます。

②いろいろな食材を体験する

定番の食材に加え、旬の食材も積極的に取り入れましょう。

同じ食材でも切り方や調理法(焼く、茹でる、蒸す)を変えることで、様々な味や食感を体験することができ、味覚の幅を広げることができます。
苦手な食材も定期的に食卓に並べてみましょう。「食卓に出ない=食べる機会がない」ため、お子さんが興味をもつ機会を失うことになります。「慣れる」ことで好みが変わることもあります。お子さんが自ら口にするチャンスを逃さないよう、ぜひあきらめずに食卓に並べてあげてください。

③「五感」を使って食事を楽しむ

見た目、香り、温度、食感、音など五感を刺激することで食事を楽しい場にすることも大切です。
「これは何の野菜かな?」「どんな味がするかな?」など会話を楽しみながら一緒に料理をするのもおすすめです。

④家族で楽しい食事時間を共有する

「その時の雰囲気や気分」は味覚にも影響を与えます。
ポジティブな体験で味覚の感受性を育みましょう。

例)苦手な食材を一口でも食べたら一緒に喜ぶ
美味しそうに食べている姿を見せる
会話を楽しみながら食事をする

4.最後に

「豊かな味覚を育てる」ことは、子どもの豊かな人生の土台にもつながります。
一生の「食」が豊かなものになるよう、今しかできない体験、今だからこそできる体験を大切にしてあげたいですね。

「食欲の秋」、私達大人も食べることを存分に楽しみ、子ども達と一緒に心身ともに健やかに過ごしましょう。


<ウェルサポについて>

ウェルサポでは、臨床経験20年の看護師が最強のサポーターであるフレンドナース(かかりつけナース)となり、身心の相談はもちろん、子育てや介護、ご家族の健康に寄り添ったオンラインのチャット相談を行っています。他にも、オフラインで行う定期訪問サポートやアテンドサポートなどがあります。社会福祉士、健康運動指導士、助産師、管理栄養士などの専門家とも連携しています。

一般財団法人ウェルネスサポートLab(ウェルサポ)情報

ホームページリニューアルしました!:https://www.wellsuppo.or.jp

〇ライター紹介

古賀 晃子(こが てるこ)
助産師歴20年。
総合病院・クリニックの産科病棟で13年勤務。500名以上の赤ちゃんの誕生に立ち会う。結婚を機に退職し、現在はフリーランスとして活動中。
長女出産時の約30時間半で出産(長すぎて、入院から出産までにクリニックの助産師さん全員にお世話になりました)という壮絶なマタニティ体験と日々の子育ての中で、助産師という仕事がさらに大好きになりました。

プライベートでは、6歳、3歳、1歳の3児のママ。

ライター紹介

一般財団法人ウェルネスサポートLab 

ウェルサポ

臨床経験豊富な看護師がフレンドナース(かかりつけナース)となり、自身の身心の相談はもちろん、子育てや介護、ご家族の健康に寄り添ったオンラインのチャット相談を通して、「不安不調期から取り組む健やかな暮らし」のサポートを行う専門家チーム。

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