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365日からふるに子育て!第66回 ~6月から始めよう!家族を守る熱中症対策!!~

「次世代へ健やかな未来をつなぐ」
ウェルサポのフレンドナース菊池です。

「熱中症は真夏だけ気をつければ大丈夫」そう思っていませんか?
実は、梅雨入り前後の6月から熱中症のリスクは高まっています。特に、体温調節機能が未発達な子どもは要注意です。
蒸し暑さで体の熱が逃げにくくなるこの季節に、熱中症を防ぐための暮らしの工夫をご紹介します。

1. 熱中症のリスク

6月はまだ夏本番ではないものの、気温と湿度がぐっと上がる時期です。
人は汗をかくことで体温を調整しますが、湿度が高いと汗が蒸発しにくくなり、体に熱がこもってしまいます。さらに、春の涼しさに慣れている体は、急な暑さに対応しにくく、知らないうちに脱水になり、めまい、頭痛などの症状が現れることもあります。

熱中症は年齢を問わず起こりますが、特に注意が必要なのは子どもです。
子どもは汗腺の発達が未熟で暑さに弱く、遊びに夢中になると水分補給を忘れてしまいがちです。また子どもは体が小さく、地面からの照り返しを受けやすいため、大人よりも体温が上がりやすく熱中症になりやすいことも特徴です。
そのため外出時や屋内で過ごす時間にも、環境調整や予防を意識することが大切です。

2.環境調整で防ぐ

6月の梅雨時期は湿度が高く、汗がうまく蒸発できないため、体に熱がこもりやすくなります。快適な環境づくりのために毎日ちょっとした工夫を取り入れていきましょう。

エアコンの除湿モードや扇風機を併用する

湿気がこもりやすい日は、冷房よりもまず除湿モードで空気を乾かすのがおすすめです。扇風機やサーキュレーターで風を循環させましょう

室温が25℃を超えたら冷房を使用する

「まだ6月だから」と我慢せず、早めの冷房使用も大切です。設定温度は28℃程度が目安です。

風通しの悪い場所には除湿剤を

押し入れ、浴室、脱衣所など湿気がこもりやすい場所には、市販の除湿剤を置いて湿度対策を行いましょう。

3.服装や持ち物で防ぐ

ちょっとした外出でも、体は思った以上に熱を受けています。暑さから身を守るために、服装と持ち物を見直してみましょう。

通気性のよい素材(綿や麻)の服を選ぶ

汗を吸収して風を通す服を選ぶことで、熱がこもりにくくなります。

帽子や日傘を活用する

子どもは自分で暑さに気づきにくいため、大人が見守りながら、帽子をかぶせたり、こまめに水筒の中身を確認するなど、日常の中でサポートしていきましょう。また外遊びや通園・買い物など、短時間の外出でも日差しを避ける工夫をしましょう。

4.食事や水分摂取で防ぐ

熱中症対策は、外出時の工夫だけでなく、毎日の「体の内側からのケア」も大切です。
水分と塩分のバランスを意識した飲み物の摂り方や、食事からの栄養補給で、暑さに負けない体をつくりましょう。「これくらいでOK」と考えることで、気持ちが楽になります。
ストレスを減らす考え方やリフレッシュ習慣を取り入れてみましょう。

水分補給は「のどが渇く前」に

体の約60%は水分でできています。特に暑い日や運動後、子どもが夢中で遊んでいるときなど、こまめな水分補給が欠かせません。のどが渇いてからでは遅いこともあるため、少量ずつ、こまめに飲む習慣をつけましょう。
日常的な水分補給:麦茶や水(カフェインレス)を摂取し、汗をたくさんかいたとき:経口補水液やスポーツドリンク(必要に応じて)を飲むのがよいでしょう。
スポーツドリンクは便利ですが、糖分が多いため飲ませる際には工夫が必要です。たとえば、2倍程度に薄めて与えることや、汗をかいた後や軽い脱水のサインがあるときに限定して使用するなど、状況に応じて使い分けましょう。
ふだんは麦茶や水を中心にするのが安心です。

食事で「体に熱がこもらない」工夫を

暑さで食欲が落ちやすい6月だからこそ、「食べやすさ」と「バランス」の両立が大切です。

・塩分:味噌汁や漬物で自然な補給を
・カリウム:バナナ、トマト、きゅうりなどの夏野菜
・ビタミンB群:豚肉、玄米、納豆など
・たんぱく質:豆腐、鶏むね肉、卵など消化の良いものを中心に

● おすすめのメニュー例

・冷やしそうめん+卵焼き+きゅうりの浅漬け
・鶏むね肉と夏野菜の炒め物+玄米ごはん
・味噌汁(具は豆腐とわかめ)+冷ややっこ+果物(バナナ・スイカなど)

「しっかり食べて、しっかり飲む」ことが、暑さに負けない体をつくります。
忙しい日々の中でも、できることから取り入れてみてください。

5.がんばりすぎず、予防を習慣に

熱中症は、正しい知識と日々の小さな工夫でしっかり予防できます。ママ・パパが環境調整や日々の予防を続けていくことが、家族みんなの健康につながります。
毎日を元気に過ごすために、家族みんなで「今日は暑いかな?」と声をかけ合うだけでも、立派な予防の一歩になります。
6月から始まる蒸し暑い季節に向けてがんばりすぎず、予防を習慣にして毎日の小さな工夫を大きな安心につなげていきましょう。


<ウェルサポについて>

臨床経験豊富なフレンドナース(かかりつけナース)が、利用者自身の身心の相談はもちろん、子育てや介護、ご家族の健康に寄り添ったオンラインのチャット相談を行っています。他にも、オフラインで行う定期訪問サポートやアテンドサポートなど行っています。社会福祉士、健康運動指導士、助産師、管理栄養士などの専門家や他サービスとも連携して、利用者とそのご家族の「自分らしい健やかな暮らし」をサポートしています。

一般財団法人ウェルネスサポートLab(ウェルサポ)情報

webページ : https://www.wellsuppo.or.jp
メールアドレス:info@wellsuppo.or.jp  
電話番号:092-231-9762 

〇ライター紹介

菊池 美保(きくち みほ)

看護師歴20年「祖母らしい最期」を目の当たりにしナースの道へ。福岡赤十字病院17年在籍中に様々な科で実績を積み、病棟管理職、病院運営などを経験。「患者さんファースト」の医療をモットーのスーパージェネラリスト。

好きなこと:筋トレ、キックボクシング、スキンケアやコスメリサーチ
苦手なこと:細かい作業、ずっと座っていること

ライター紹介

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