2024.03.15
#子育て

帝王切開について｜手術前〜手術中の体験記

「出産は帝王切開になります」と言われたけど…？

突然、医師から伝えられる、帝王切開による出産。帝王切開で出産……と言われても、実際どんなことをするのか不安な気持ちが募りますよね。これから妊娠・出産に臨むママたちに、一例としての体験談をご紹介します。

そもそも帝王切開とは？

帝王切開とは、子宮にメスを入れて切開し、赤ちゃんを取り出す出産方法です。厚生労働省のデータによると、現在、一般病院の出産の際に約4人に１人が帝王切開になっており、年々増加傾向にあります。帝王切開は「予定帝王切開」と「緊急帝王切開」の2種類があり、いずれも何らかの原因で経膣分娩ができない場合に帝王切開が行われます。

参考サイト：厚生労働省　令和4年（2022）年4月27日発表「令和2年（2020）年医療施設(静態・動態)調査(確定数)･病院報告の概況」

一般的な帝王切開の流れ

大まかな流れ

【前日】母体と赤ちゃんの診察、モニターなどで健康チェック。陰部の除毛。シャワー。夕食から絶飲食。
【手術当日】手術後、点滴をしながら安静に過ごす。
【手術後】食事は番茶から始まり、お粥、普通食へと徐々に戻る。
体の回復は、足を曲げたり伸ばしたりからはじめ、徐々に歩けるようにしていく。

帝王切開前日

一般的な予定帝王切開の場合、手術日前日からの入院が多いです。医師の診察やモニター等で赤ちゃんの様子を見たり、母体の検査をしたりします。

そして、陰毛の処理が行われ、シャワーに入ります。シャワー後、病室で休んでいると、麻酔科の先生や助産師さん、栄養士さんがベッドまでそれぞれ来てくださり、手術前後のお話を専門家の立場から詳しく説明してくださることも。

このとき、わからないこと、不安なことを色々聞くことができるので、なんとなく先の見通しが見えてきます。例えば「もともと緊張しやすい性格なので、手術中はそばにいて話しかけてほしい」と助産師さんに伝えておくと安心ですね。

夕食後からは絶飲食となり、一晩安静に。翌朝、血栓防止のために弾性ストッキングを履き、点滴を開始し、手術室に向かいます。

手術室に入ったら

いよいよ手術室に入室です。手術台の上に仰向けになり、帽子を被され、首から下は、こちらから手術の様子が見えないように布で覆われます。大きなタオルケットの中で病衣を脱がされ、裸体の上にタオルケットが置いてあるだけの状態になります。

次に、腰に局所麻酔をしていきます。ここで医師から「麻酔の注射を腰に刺すから、エビのように丸くなってね。」と言われます。

しかし、お腹が大きいので、丸くなるのも一苦労します。「消毒します」と言われ、腰の一部分がヒヤッと冷たくなったかと思うと、「チクッとするよ……チクッ！」といった感じです。（筆者の体感としては、普通の注射とほぼ同じような痛みでした。）

そして、手足をベルトで固定されます。

胸のあたりに何か冷たい物を当てられ、「冷たい？」と医師から聞かれます。呼びかけに答えると、薬が少し効きはじめたのか、次第に体がホカホカと温かくなり、頭が少しボーッとしてきます。

手術中は？痛い？

冷たさ、痛みが感じなくなると手術開始です。つまり、痛みは感じません。少しでも痛みを感じたら、すぐに医師に伝えると、痛くならないように対応してくださいます。

手術中は、お腹の下をグイグイと両手で押され続けるような感覚です。医師が「もうすぐ赤ちゃんに会えるよ～」と、麻酔科の先生が「気持ち悪くない？」と随時こちらの様子を見ながら進めてくださいます。

また助産師さんには「大丈夫？」と手を握ってくれたり、「あと少しだよ、頑張ってね！」等、随時話しかけてくれます。

まもなく、赤ちゃんの泣き声が室内に響き渡りました。助産師さんが顔の近くに赤ちゃんを連れてきてくださり、感動と安堵感で胸がいっぱいに。

それからは、開腹した状態をもとに戻すのに、またグイグイとお腹を押されるような感覚が続きます。手術が無事終了すると、病室に戻ります。安静にし無理せずゆっくりと体を休ませます。