365日からふるに子育て!第24回~子どもの水分摂取について~
「次世代へ健やかな未来をつなぐ」
ウェルサポの助産師、古賀晃子です。
連日真夏日、熱帯夜が続いていますが、皆さんいかがお過ごしですか。
この時期は夏バテ、熱中症、様々な感染症など、子どもたちも体調を崩しやすい時期です。
我が家も夏休みのスタートと同時に二人の子どもが交互に体調を崩し、病院通いの日々が続いていますが、発熱が続く我が子を見ながら、今更ながら水分摂取の重要性を改めて感じた数週間でした。そこで今回は「子どもの水分摂取」について考えてみたいと思います。
1.1日に必要な水分量とは?
子どもの体の水分量は、生まれた時は約80%、その後成長とともに約70~80%となりますが、大人の約60%と比べるとかなり多いです。大人に比べて平熱も高く、活動量が多く、汗もかきやすいなど、水分が体外に出やすいので、大人よりもよりこまめな水分摂取が必要です。
〈1日に必要な体重1㎏あたり水分量の目安〉
・新生児 50~120ml
・乳児 120~150ml
・幼児 90~100ml
・学童 60~80ml
低年齢のお子さんほど、必要な水分量が多いことが分かります。
2.どんなタイミングで飲むのが良い?
「喉が渇いた」と感じた時には、すでに体内の2%程度の水分が失われており、脱水がおこっている状態と言われています。つまり、喉が渇いてから水分摂取をするのでは遅いということになります。特に、子どもは自分で意識的に水分摂取をすることはほとんどありませんし、喉の渇きを訴える機会も少ないと思います。遊びなど何かに夢中になっている時は特にそのような状態ですので、大人が意識的に水分摂取を促す必要があります。
例えば、起床時、遊びに出かける前後、食事の時、おやつの時、入浴の前後、就寝前など、時間を決めてこまめに水分補給を行いましょう。
屋内での遊びや運動は湿度も上がるため体温がより上昇しやすく、水遊び中はいつも以上に喉の渇きを感じにくいという特徴があります。環境や子どもの様子に合わせて、適宜水分摂取を促しましょう。
3.おすすめの飲み物は?
母乳期
母乳・ミルクの状況に応じて白湯がおすすめです。通常通りの間隔で授乳ができていれば心配ありませんが、屋外で過ごす場合や大量に汗をかいた時、汗をかいているがすぐに授乳ができない場合には、水分補給を行いましょう。
幼児、学童
水・白湯・お茶(カフェインが入っていないもの)がおすすめです。イオン飲料やジュースには糖分が多く含まれており、その糖分を代謝するためにさらに水分が必要となります。また、糖分を分解する際にビタミンB1が消費されることで「ビタミンB1」不足になるというおそれもあります。
4.ビタミンB1不足になるとどうなるの?
近年、乳幼児のイオン飲料の過剰摂取による「ビタミンB1の欠乏」が問題視されています。ビタミンB1が不足すると、脚気症状(手足のしびれ、歩きにくい、むくみ等)といった神経症状が見られます。また、重症化すると脳に障害を起こしてしまう場合もあります。
イオン飲料は、運動などで多量に汗をかいた時、熱が出て水分摂取ができない時、嘔吐や下痢が続いているなどの症状が見られている際に一時的に飲用するものと捉え、日常的な飲みすぎには注意しましょう。
5.最後に
8月も残りわずかとなりましたが、まだまだ暑い日が続きそうですね。皆さん、しっかり水分補給を行い、体も心も健やかにお過ごしくださいね。
<ウェルサポについて>
臨床経験豊富なフレンドナース(かかりつけナース)が、利用者自身の身心の相談はもちろん、子育てや介護、ご家族の健康に寄り添ったオンラインのチャット相談を行っています。他にも、オフラインで行う定期訪問サポートやアテンドサポートなど行っています。社会福祉士、健康運動指導士、助産師、管理栄養士などの専門家や他サービスとも連携して、利用者とそのご家族の「自分らしい健やかな暮らし」をサポートしています。
一般財団法人ウェルネスサポートLab(ウェルサポ)情報
webページ : https://www.wellsuppo.or.jp
メールアドレス:info@wellsuppo.or.jp
電話番号:092-231-9762
〇ライター紹介
古賀 晃子(こが てるこ)
助産師歴17年。総合病院・クリニックの産科病棟で13年勤務。500名以上の赤ちゃんの誕生に立ち会う。結婚を機に退職し、現在はフリーランスとして活動中。
長女出産時の約30時間半で出産(長すぎて、入院から出産までにクリニックの助産師さん全員にお世話になりました)という壮絶なマタニティ体験と日々の子育ての中で、助産師という仕事がさらに大好きになりました。
プライベートでは、4歳、1歳の2児のママ。現在の楽しみは、子どもが寝た後の一人時間。
ライター紹介
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