365日からふるに子育て!第21回~しっかり食べて暑い夏を元気に乗り越えよう!~
「次世代へ健やかな未来をつなぐ」
ウェルサポの管理栄養士、西田です。
暑い夏がやってきましたね。気温が高い日が続くと、子どもの体調にも変化が出やすくなります。日中クーラーの中で過ごすことが多いママやパパも「食欲がでない」「体がだるい」「寝不足」などの不調を感じている方も多いのではないでしょうか。今回は、暑い夏を親子で元気に乗り切る食のコツとおすすめレシピをご紹介します。
1.夏バテと食欲不振の関係
夏バテの正体
気温や湿度が高くなると、体がだるい、食欲が出ない、暑さで夜中に目が覚めて寝不足など、病気ではないけれど体調がすぐれず元気が出ない日が増えてきます。このように、夏特有の体調不良が続くことを「夏バテ」といい正式な病名ではありません。医学的な「熱中症」という病名とは区別されています。
食欲がなくなるのはなぜ?
私たちの体は、自律神経(生命を維持するために24時間働いているシステム)によって無意識に調整されており、暑さを感じると汗をかいて熱を外に逃がし、体温を一定に保つようになっています。しかし、外の暑さとクーラーで冷えた室内との温度差が大きくなると自律神経のバランスが崩れやすく、その影響で胃腸の働きが乱れ、食欲不振などの不調を起こします。
夏は栄養不足になりやすい
食事の基本は1食ごとに主食、主菜、副菜を揃えることですが、暑くなると冷たい麺類など喉越しが良いものや、さっぱりとした簡単な食事で済ませてしまいがちです。偏った食事を続けていると、夏バテ予防や疲労回復に必要なビタミンBやC、たんぱく質などが不足し、余計に症状がひどくなってしまう可能性があります。特に気温が高くなるとビタミンB1の消費量が増え、また汗をかくことでミネラル(ナトリウム・カリウム・カルシウム)も失われるため、しっかり食べて栄養補給することが夏バテ対策につながります。
2.夏バテ対策にとりたい食べ物
夏バテ予防や疲労回復を助けてくれる栄養素は、たんぱく質、ビタミンB1、ミネラルなどです。これらを多く含む食べ物をご紹介します。
豚肉、鮭、納豆、枝豆
- たんぱく質、ビタミンB1が豊富
- 疲労回復効果が期待できる
- 胃腸の働きを助けて食欲をだす
夏野菜(トマト、胡瓜、茄子など)
- ビタミン、ミネラルなど汗で失われやすい栄養素が豊富
- 熱くなった体を冷やす役割がある
- 旬の食材なので手ごろな値段で購入できる
梅干しや柑橘類
- 酸味のもとであるクエン酸が疲労回復を早める柑橘類のビタミンCには日光から体を守る働きがある(日焼けからの回復を促す)
3.夏におすすめのレシピ
〈豚しゃぶと夏野菜のサラダ〉
- しゃぶしゃぶ用豚肉を茹でる
- 茹でた豚肉と胡瓜、トマトなど夏野菜をお皿に盛り付け、お好みのドレッシングをかける
〈鮭と枝豆のおにぎり〉
- 鮭フレークや塩鮭を焼いてほぐす
- ボウルにご飯、1)の鮭、冷凍枝豆、いりゴマを入れて混ぜ合わせおにぎりにする※塩昆布で味を調整することもできます
〈たたき胡瓜の梅肉和え〉
- 乱切りにした胡瓜2本をビニール袋に入れる
- めんつゆ(2倍濃縮)小さじ2、梅肉小さじ2(梅干しをつぶしてもよい)、かつお節、いりゴマを入れ、味がなじんだら出来上がり
4.さいごに・・・
暑い日が続くと、「体がだるい→食欲がなくなる→栄養が偏った食事が続く→疲れやすい→夏バテが続く」という負のスパイラルに陥りやすくなります。また、忙しい毎日だと食事にかける時間もとりにくく、栄養が不足するリスクも高まります。暑さによる睡眠不足も夏バテを加速させる原因になるので、夏バテかな?と思ったら旬の食材やおすすめの食べ物を取り入れるとともに、日々の生活習慣から見直してみましょう。
<ウェルサポについて>
臨床経験豊富なフレンドナース(かかりつけナース)が、利用者自身の身心の相談はもちろん、子育てや介護、ご家族の健康に寄り添ったオンラインのチャット相談を行っています。他にも、オフラインで行う定期訪問サポートやアテンドサポートなど行っています。社会福祉士、健康運動指導士、助産師、管理栄養士などの専門家や他サービスとも連携して、利用者とそのご家族の「自分らしい健やかな暮らし」をサポートしています。
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〇ライター紹介
西田美穂(にしだみほ)
管理栄養士歴20年。「若いうちから食事や栄養に関心を持てばよかった」「病気になる前の食事に気を配ればよかった」など食生活への後悔の声を多く聞く機会が多く、もっと食生活や栄養に関心をもってもらいたいとウェルサポの管理栄養士として活動中。最近の好きなことは「ちょっとだけ幸せごはん」と題して、自分や誰かが幸せになった食エピソードを聞くこと。プライベートでは高校生と中学生のママ。
ライター紹介
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