製菓衛生師が教える【砂糖不使用】野菜を使った幼児のためのおやつレシピ
小さい子どもにとっておやつは、成長に必要なエネルギーを補うために必要なものです。せっかくならしっかり栄養をとれるものを食べさせたい、と思うママやパパは多いのではないでしょうか。
そこで今回は、製菓衛生師の資格をもつ筆者が、野菜を使った手作りおやつのレシピを紹介します。
材料はさつまいもだけ!干し芋のレシピ
さつまいもは人が活動するためのエネルギー源となる糖質が豊富で、幼児の補食としても最適です。
食物繊維含有量が、100gあたり約2.2gと豊富なのも嬉しいポイント。繊維質のイメージが強いレンコンでも、100gあたり約2gと、その豊富さが分かります。食物繊維は、腸内環境を整え老廃物を排出しやすくする働きがあると言われており、便秘予防のためにも意識して摂取できるといいですね。
さつまいもは、ゆっくり火を通すことででんぷんを甘くする酵素が活発に働きます。そのため、低温のオーブンでゆっくりと加熱するのがベター。
干し芋は、2日ほど干すとねっとりした柔らかい仕上がりに、5日ほど干すと歯ごたえ抜群の仕上がりになります。お好みの硬さになったら密閉容器に入れて保管し、早めに食べ切りましょう。
文部科学省HP「日本食品標準成分表2020年版(八訂)から出典
材料
さつまいも 2本
作り方
1.さつまいもは皮付きのまま洗います。水で湿らせたキッチンペーパーで包み、アルミホイルで巻きます。
2.オーブンを160度、予熱なしにセットし、1.を入れたら90分かけてじっくり火を通します。竹串を刺して、スッと通れば取り出します。固い場合は、5分ずつ追加で加熱します。加熱しすぎると柔らかくなりカットしにくいため、芋のサイズが小さい場合は加熱時間を短縮するなどの工夫をしてください。
3.竹串を皮と身の間に刺しながら、熱いうちに皮をむきます。
4.5〜10mmの厚さにスライスします。刺しゅう糸でカットすると潰れにくいです。
5.干し野菜用のネットに並べ、天日干しします。
干し野菜用のネットがない場合は、ザルや揚げ物の油を切る揚げ物バットを使用してもいいでしょう。
6.1日1回ひっくり返し、2〜5日干したら完成です。(夜は、家の中の風通しの良い場所に移動させてください。)
ポリポリおいしい!にんじんクラッカーのレシピ
にんじんは、強力な抗酸化作用を持つβカロテンが100gあたり8900μg含まれています。皮膚の新陳代謝を高める働きもあるため、美肌を目指すママにも欠かせない栄養素のひとつです。
βカロテンは、特に皮の部分に多く含まれています。栄養素を余さず摂取したい方は皮ごと調理するのがベター。
今回紹介するレシピではにんじんを皮ごとすりおろすため、舌触りも気になりません。
文部科学省HP「日本食品標準成分表2020年版(八訂)から出典
材料(2cm角のクラッカー25枚)
薄力粉 50g
にんじん 25g(おおよそ2センチ)※クラッカーの場合、水分量の違いでかなり食感に変化があるので、計量されることを推奨します。
サラダ油 7g
塩 1.5〜2g
作り方
1.オーブンを190度に予熱します。
2.にんじんは皮付きのまますりおろします。
3.ボウルに全ての材料を入れ、フォークで混ぜます。
粉の割合が多く水分が少ないレシピです。先端に隙間があるフォークを使うことで、粉と水分がフォークの間をうまく通り均等に混ざりやすくなります。
4.全体に油と水分が行き渡ったら、手のひらで押すようにしてひとまとめにします。
5.麺棒で長方形に伸ばしたら、半分に折りたたみます。これを3回繰り返します。
6.1〜2mmになるように薄く伸ばし、包丁で食べやすい大きさにカットします。
7.フォークで表面に穴を開け、間隔を空けてオーブンシートに乗せたら、オーブンで15分ほど焼きます。
8.網に乗せて冷ましたら完成です。
大人のおつまみにも!れんこんチップスのレシピ
れんこんは繊維質で飲み込みづらく、苦手意識を持つお子さんが多いのではないでしょうか。しかし食物繊維やビタミンC、ポリフェノールなどが豊富で栄養価が高く、子どもにも積極的に食べさせたい食材のひとつです。
食感に苦手意識がある場合、薄くスライスして油で揚げることで、パリッとスナック感覚でおいしく食べられます。予熱で火が入るため、少し色づいたくらいで揚げ油から取り出すのがおいしく作るポイントです。
文部科学省HP「日本食品標準成分表2020年版(八訂)から出典
材材(2〜3人分)
れんこん 10cm
塩 ひとつまみ
揚げ油 適量
作り方
1.れんこんは皮をむき、スライサーでスライスします。
2.5分ほど水につけてアク抜きし、キッチンペーパーで水気をよく拭き取ります。
3.170度に熱した揚げ油に、重ならないようにれんこんを投入します。
4.薄く色づいたら取り出し、油を切ります。
5.ボウルにれんこんを入れ、塩をふりかけます。
ボウルを振って全体に味を行き渡らせたら完成です。
もちもち食感がクセになる!いももちのレシピ
じゃがいもは炭水化物が豊富で腹持ちがよく、体や脳を動かすためのエネルギー源にもなります。
もちもち食感にするためには、
・じゃがいもが水っぽくならないようにレンジで加熱するか蒸し器で蒸す
・片栗粉が均等に混ざるように、よく混ぜる
するのがポイントです。コーンや枝豆、ツナ缶などを入れてアレンジしてもいいでしょう。
文部科学省HP「日本食品標準成分表2020年版(八訂)から出典
材料(直径2cm×15個くらい)
じゃがいも 3個
片栗粉 大さじ3
牛乳 大さじ1
ピザ用チーズ 大さじ3
塩こしょう 少々
サラダ油 適量
作り方
1.じゃがいもは皮をむき、ラップで包んで600wのレンジで3分ほど加熱します。
(竹串がスッと通るまで加熱します。)
2.じゃがいもが熱いうちに、マッシャーで滑らかになるまでよく潰します。
3.牛乳と塩こしょうを入れて混ぜたら、片栗粉を入れ捏ねるようにしてよく混ぜます。
ベタつく生地のため、手ではなくスプーンを使ってこねることでスムーズに作れます。
4.ピザ用チーズを加えて、さらに混ぜ合わせます。
5.一口大に成形したら、やや多めの油で両面揚げ焼きにします。
6.お好みでケチャップや醤油だれをかければ完成です。
手作りおやつで野菜をおいしく食べよう
苦手な野菜でも、調理法を変えると食べてくれるかもしれません。子どもに苦手な理由を聞くことで、美味しく食べてくれる対策がしやすくなるでしょう。おやつを手作りすれば、砂糖や添加物を過剰に摂取する心配も少なくなります。
この記事で紹介したレシピは、特別な製菓材料や調理器具を使いません。お菓子作りに慣れていない方も、ぜひ気軽に作ってみてください。
藤永瞳
一男二女の子育てをしながらフリーライターとして働く兼業ママです。お菓子作り、ネットショッピング、お得情報、読書が大好きです!