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2024.01.16
#子育て#福岡

保育園の園長先生が教える「子どもへの声かけ(自己肯定感を高める編)」

自己肯定感を高めるために、何をすればいいのだろう?

突然ですが、皆さんは子どもの「自己肯定感」を高めるために、何か気を付けていることはありますか?「褒めたらいいの?」「抱きしめる?」など、色々なやり方が出てくると思いますが、自己肯定感が何なのかすらよく分からないママ・パパもいらっしゃると思います。

KaRaFuRuを運営しているスタイルクリエイト株式会社は、実は保育園も運営している会社です。そこで、からふる保育園の園長先生に「子どもへの声かけ(自己肯定感を高める編)」として、実際にどのように声かけをしていらっしゃるのか直接インタビューしてきました。ぜひ、保育のプロの言葉をきっかけに、ご家庭でのお子さんとの関わり方の参考にしてみてください。

子どもに対して自己肯定感を高めるための対応や声かけを教えてください

私の一番下の子どもが小学5年生になるんですけど、私が家に帰ってきてバタバタしてたら、それでも「抱っこしてー」ってまだ言うんですよ。でもそれってママを求めている時だから、満たしてあげることが一番いいかなって。

スキンシップ!抱きしめてあげる!
忙しいけどそこに1、2秒 抱きしめてあげて「大好きよー」って言ってあげる!

その後に「でもみんなお腹空いてるでしょ、ご飯作るね」って言うと安心して私の言うことを受け入れてくれます。

あとは「寂しかったんだね、じゃあちょっと抱っこしようか!」って。抱っこしてあげるだけで子どもは充電されるような気がしますね。

忙しい時ほど「一緒に遊ぼ〜」「ママ見て〜」と言われたら?

なるほど、「見て〜」に対してはすぐに見てあげられますよね。
「んー」って言う返事だけじゃなく、視線をちょっとだけ合わせてあげるだけでも違います。

そうすれば「ママは見てくれた」「忙しい中でも見てくれた」って子どもは思うわけですよね。 あとママがよく使う言葉で「ちょっと待っててね」ってよく使うじゃないですか。

「待っててね」って言ってもいいんですけど、言ったら必ずその後「待たせてごめんね」を言うようにしています。そしてちゃんと向き合ってあげる。
ちょっと手が空いた時に「待たせたね、さっき何だった?」とかですね。

言ったことを忘れちゃう年代の子は「その時」を満たして欲しいから「その時」にすぐに対応できるようにすれば一番いいんです
少し大きくなって3歳〜4歳ぐらいになってくると「ちょっと待たせてごめんね、さっきは何だったの?」と言って必ず対応してあげる。

「待ってね」って言ったら必ず向き合ってあげる時間を作ってあげるというのはすごく大事なことではないかと思っています。

子どもの存在を認めてあげる声かけとは?NGな対応とは?

日頃の声かけって言ったら、やっぱりその子の存在そのものを認めてあげる言葉をかけてあげること。

「今日もかわいいね」
「いてくれてありがとう」
「もうホッとする〜」
というような言葉がけですかね。

仕事してるとお互い忙しくて会える時間が少ないから、自己肯定感を高めるとなると「その子がいてくれるだけでいい」みたいな声かけが一番効くのかなって!
「僕は、私は、いていいんだ」っていうね。

反対に言っちゃいけない言葉って、否定する言葉なのかな。

例えば「もう、なんでこんな忙しい時にそんなこと言うの!」など否定しちゃう言葉、その子の存在を否定してしまう。

「そんなこと今言っちゃダメでしょ!」とかも否定になります。
ダメじゃないですよね。僕は甘えたい、私は甘えたいのに、ママに見てほしいのにって思ってるんです。

あとは子どもが「これかわいいでしょ」と見せてきたり、「これかっこいい!見てみて!」って来たら「本当だね、かっこいいね〜」ってその子が言った言葉をオウム返しをするといいですよ!

それは大人にも効くって言いますけどね。カウンセリングの方もよく言われているんですけど、認めることになる。

それが共感してくれたっていう嬉しさとか、認めてもらったという安定感に繋がります。
「自分の気持ちをそのまま素直にママもパパも受け入れてくれた」っていう経験によって、自己肯定感は育まれていくのだと思います。

「ありのままでいいよ」と感じさせてあげられる声かけ、実践してみてください!

「構ってほしい」は「自分を認めてほしい」という表れ

何か言葉を発する時、その子のことを否定することになっていないかどうかをちょっと気にかけてみてください。出てしまいそうになる時もあるけど、発する前に少し一呼吸置いて考えて。

それでも、出てしまった時はフォローする。
「ごめんね、そういう意味じゃなかったのよ」「ごめんごめん」って言って抱きしめちゃう。

言いっ放しっていうのが子どもにとって一番悲しいことかもしれませんね。そうすると、だんだんママに声をかけない変にいい子、聞き分けの良すぎる子になるっていうか、もう何も言ってくれなくなります。パパやママのことを諦めちゃうのね。それが一番怖いかなって思う。

「どうせ僕なんて…」って思い込んでしまうことですよね。
「僕なんて、何を言ってもママは聞いてくれない」「見てくれない」となると、もう悲しくなっちゃいますよね。

そうならないようにちょっとの時間でいいので心から抱きしめる!スキンシップをとってあげる!実は簡単なことでしょ?

それが毎日毎日積み重なると大きな心の根っこというか、しっかりとした土台になる。
ママとの間にしっかり愛着関係ができていきます。

だから保育園でもそう。不安で泣いてる子やなんだかイライラしている子がいたら抱きしめちゃう。すると、だんだん安心して落ち着いたら自ら離れていくようになる。

離れないでいつまでも「ママ、ママ」と言う子は、実は、根気強い子なのです。諦めずに自己肯定感を高めようとしている。僕を認めてって、一生懸命発しているんですよ。

お仕事していると忙しくてとても大変ですけど、子育てって長いですから
毎日ちょっとだけ、ほんのちょっとだけ応えてあげられるように心がけてみてはどうでしょうか。

ゆき先生 プロフィール
幼児教育歴13年。常に子どもたちや働くママに寄り添いながら「待つ保育」をモットーに幼稚園や託児所、1歳児さんの親子教室を受け持つなど、あらゆる面からの幼児教育に関わる。
現在は「乳幼児期の子どもの幸せをもっと追求したい!!」とからふる保育園の園長として保育に携わっています。

ライター紹介

KaRaFuRu Webチーム

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