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北欧の暮らしから考える社会で支える子育てのあり方

ヨーロッパの北部に位置する北欧。美しい自然、オーロラ、優雅な北欧家具・・・・。色々なイメージが浮かびますが、自然や物だけでなく、社会、文化的な面でも世界的に評価されています。アメリカの企業ASHER&LYRICが調べた子育てしやすい国ランキングで、1位はアイスランド、2位以下も、ノルウェー、スウェーデンなどと、北欧諸国が並んでいます。ちなみに日本は35カ国中、25位です。

北欧は本当に子育てしやすいのでしょうか?私の友人で、アイスランドに約3年暮らしている2人の子育て中のママがいます。日本と何が違うのか実際に聞いてみました。
(※Asher & Lyric:旅行情報サイト運営&リサーチ企業。OECD35カ国を対象にした「子育てしやすい国ランキング2020 (The Best Countries For Raising A Family In 2020) 」(参考サイト:https://www.asherfergusson.com/raising-a-family-index/

日本と北欧の子育て環境の違い

友人によると、子育てをするうえで非常に助かるという点が大きく5つあるそうです。

アイスランドの子育てのしやすさ

●18歳まで医療費無料

●大学卒業まで学費無料

●習い事の助成費が手厚い

●教育格差はほぼゼロ

●学童100パーセント完備。学童から習い事などの送迎もバスでしてくれる

男女平等や価値観の違い

 男女平等の面でも日本と違いがあります。

●男性の育休取得義務があるから絶対に子育てに参加する

●男女平等であることが会社、政治、色々な面で義務付けられているので、

子供をもっていても、キャリアに影響しない。

●離婚しても事実婚でも、親権は完全にそれぞれ50パーセントの共同親権

(今週は父親の家、今週は母親の家というように、子供は双方の家で1週間おきに暮らすなど)

友人曰く、アイスランドは国全体で子供を宝と考える思想が根付いており、子供にやさしく、また母親に対しても色々な責任を押し付ける風潮はないそうです。アイスランドでは、10代、20代で出産し子供を育てることはめずらしくなく、両家の祖父母が全面的にサポートしながら子育てをする形がよくあるとのこと。その背景には高福祉国家で、国が子供と老人への福祉がとても手厚いことが理由にあると思うと友人は話してくれました。子供の虐待についてほぼ聞いた事がなく、法律でも厳罰が科せられる罪であり、そもそも貧困家庭が存在していないそうです。

高福祉国家では、お給料の半分が税金です。税金は高いけれど、安定した将来の暮らしを保障してもらえます。日本はどうでしょうか。子育てが終わると、次は親の介護の心配をしなくてはならないのです。心を豊かに、生きる事に対して、希望がもてる社会になるよう、社会全体で支えていく仕組み作りが必要だと感じました。

空を見上げるとオーロラが見える恵まれた大自然

おわりに

私は、3児を育てるシングルマザーですが、今の普通の生活を送るのに、とても苦労しました。専業主婦の時期も長かったため、再就職するのも至難の業。母子家庭でどのように生きていけばよいのか、3人の教育資金はどうしよう、自分達の生活で精いっぱいの親のもとで暮らすのは無理だし…。お金や暮らし、働くこと、この日本ではシングルマザーの再出発は苦労の連続です。ぎりぎりの生活で幸福を感じず、子供と無理心中したり、餓死したり、子供を虐待したり、そんなニュースが絶えないのも日本の現実であり、再チャレンジが難しい社会だと感じます。 

日本がアイスランドより勝っていることってなに?という私の問いかけに、友人は迷うことなく食べ物だと答えました。多岐にわたる日本の食文化は素晴らしいと。

一長一短あるけれど、日本も、アイスランドに学ぶべき所がたくさんあるように思います。
いつの日か、子育てしやすい国1位に輝けるような国になるよう、私たち国民一人一人が、考えていきたいものですね。

よっし
中学生、小学生を育てる3児のシングルマザーです。夢はシングルマザーが苦労しないで仕事、子育てをできる世の中にする事です!! ビール、エアロビクス、ジョギングが大好きです。

ライター紹介

からふるMoms

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KaRaFuRuのママライターチームです。

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