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365日からふるに子育て!第73回 秋の感染症予防 ~家庭でできること~

「次世代へ健やかな未来をつなぐ」
ウェルサポのフレンドナース古舘です。

季節は少しずつ秋へと移り変わり、朝晩の空気も涼しく感じられるようになってきました。
過ごしやすい季節ですが、実は秋は子どもたちが感染症にかかりやすい時期でもあります。夏の疲れが残って免疫力が下がりやすいことに加え、気温差や空気の乾燥が体調不良を招きやすいからです。
今回は、ご家庭でもできる工夫を一緒に確認していきましょう。

1.秋に流行しやすい感染症

秋から冬にかけて特に気をつけたいのが、以下のような感染症です。

風邪(感冒)

鼻水や咳、発熱など。ウイルス性が多く、体力が落ちていると長引くこともあります。

インフルエンザ

例年11月頃から流行が始まり、冬にかけて拡大します。重症化の恐れがあるため注意が必要です。

RSウイルス感染症

乳幼児がかかりやすく、咳やゼーゼーとした呼吸が特徴です。重くなると入院が必要になることもあります。

手足口病・ヘルパンギーナ

夏に多いイメージですが、秋にも散発的にみられます。発疹や口内の痛みで食事がとりにくくなることがあります。

これらは飛沫や接触を通してうつるため、日常生活の中での予防がとても大切です。

2.感染症を防ぐ生活習慣

①手洗いを丁寧に

流水と石けんを使った手洗いは、もっとも基本であり効果的な感染症予防です。特に外から帰ったとき、食事の前、トイレの後は必ず行いましょう。
小さい子どもは洗い残しが多いため、大人が横で一緒に行ってあげると安心です。

②十分な睡眠をとる

体が疲れていると免疫力は下がってしまいます。夜更かしが続かないように生活リズムを整え、早寝早起きを意識しましょう。
秋は日没が早くなるので、自然なリズムに合わせやすい季節です。

③栄養バランスの良い食事

旬の食材を取り入れることで、ビタミンやミネラルをしっかり補給できます。
秋の野菜(かぼちゃ、さつまいも、ほうれん草など)や果物(りんご、柿、みかん)は免疫力を高める効果があります。
食欲の秋ですが、甘いものや脂っこいものに偏らず、栄養のバランスを大切にしましょう。

④適度な運動

涼しくなって体を動かしやすい時期です。
戸外でのびのび遊ぶことは、体力づくりにも、気分転換にもつながります。

3.室内環境を整える工夫

秋は空気が乾燥し始める時期です。
乾燥は喉や鼻の粘膜を弱め、ウイルスが体に侵入しやすくなります。

  • 加湿器を使って湿度を40~60%に保つ
  • 定期的な換気で空気を入れ替える
  • 布団や枕カバーを清潔に保つ

このような工夫で、快適な環境を整えてあげましょう。

4.エアコン・暖房使用時の注意

寒さを感じる日が増えると、エアコンや暖房器具を使う機会が出てきます。

  • 温度は20~23度程度を目安に設定
  • 加湿器や濡れタオルで乾燥対策
  • 子どもの寝冷えを防ぐため、布団やパジャマの調整

体に負担をかけないように工夫しましょう。

5.予防接種の確認を!

秋は、インフルエンザワクチンの接種が始まる時期です。
特に乳幼児や持病のある子どもは、早めにかかりつけ医でスケジュールを確認しましょう。

6.受診の目安

感染症の多くは自然に回復しますが、次のような症状があるときは、早めに受診をしてください。

  • 高熱が続いている
  • 咳や呼吸の様子が苦しそう
  • 水分が摂れず、尿の量が少ない
  • ぐったりして元気がない

「少し変だな」と思ったときに、早めに医療機関へ相談することが、重症化を防ぐ一番の方法です。
日ごろから「かかりつけ医」に相談できる関係を築いておくと安心です。

おわりに

秋は美味しいものや楽しい行事が多く、子どもたちにとってわくわくする季節です。
だからこそ、感染症に負けずに元気に過ごしてほしいですね。
家庭と園とで連絡をとりながら、手洗いや生活リズムを整え、健康な毎日を守っていきましょう。


<ウェルサポについて>

ウェルサポでは、臨床経験20年の看護師が最強のサポーターであるフレンドナース(かかりつけナース)となり、身心の相談はもちろん、子育てや介護、ご家族の健康に寄り添ったオンラインのチャット相談を行っています。他にも、オフラインで行う定期訪問サポートやアテンドサポートなどがあります。社会福祉士、健康運動指導士、助産師、管理栄養士などの専門家とも連携しています。

一般財団法人ウェルネスサポートLab(ウェルサポ)情報

ホームページリニューアルしました!:https://www.wellsuppo.or.jp

〇ライター紹介

古舘美妃(ふるたちみき)
ナース歴25年。福岡赤十字病院に21年在籍。緩和ケア認定看護師。
現在ウェルサポでフレンドナースとして活動中。プライベートでは小6女の子のママ。

<フレンドナースになったきっかけ/喜びを感じること>
地域でのびのび活動したかった。地域の皆さんと世間話ができること。

<得意なこと>
人の話を聞くこと、間違い探し

<苦手なこと>
機械操作

ライター紹介

一般財団法人ウェルネスサポートLab 

ウェルサポ

臨床経験豊富な看護師がフレンドナース(かかりつけナース)となり、自身の身心の相談はもちろん、子育てや介護、ご家族の健康に寄り添ったオンラインのチャット相談を通して、「不安不調期から取り組む健やかな暮らし」のサポートを行う専門家チーム。

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