365日からふるに子育て!第46回~暑さに負けない体をつくる!夏の食養生とは~
「次世代へ健やかな未来をつなぐ」
ウェルサポの管理栄養士、西田です。
今年も厳しい暑さになっており、夏バテや熱中症などへの対策は早めが肝心です。特に日本は四方を海に囲まれているため、気温だけでなく湿度も高くなりやすい環境です。
長く続く高温多湿の状態に、体の調子も影響を受け、すでに疲れや食欲がなくなっているママやパパも多いのではないでしょうか。
そんな中でも元気いっぱいな子どもですが、実は子どもの体は体温調節機能が未熟で、暑くてもうまく汗をかくことができず、おとなより暑さの影響を受けやすいため、夏バテなどに十分注意する必要があります。今回は、酷暑といわれる夏を元気に乗り切るために、食事の面からどのようなことに気を配ればよいのかをお伝えします。
1.「夏バテ」による不調とは
室内にいる時はエアコンで快適に過ごせていても、一歩外に出ると暑さが厳しいため、気温や湿度の極端な変化に体の機能がついていかず、自律神経のバランスが崩れて夏バテを引き起こします。症状として、食欲がなくなったりだるさを感じるようになりますが、子どもの場合おとなのように体調をうまく伝えられないため、遊びに熱中していると元気そうに見えたり、好きなものは食べるので食欲がないことが分からなかったりして、いつの間にか夏バテになっていたということも珍しくありません。
夏バテが続くと、必要な食事量がとれないことによる体重減少や栄養不足、大量に汗をかくことで起きる脱水状態や電解質バランスの崩れなど、暑さによる体力の消耗も重なりさまざまな不調を招きます。普段の様子と比べて、食べる量はいつもと変わらないか、なんとなく元気がない様子はないか、機嫌が悪くないかなど、小さな違和感に意識を向けて注意深く見守る必要があります。
2.夏バテを予防する食事のコツ
夏は、そうめんなど喉越しのよい麺類を選ぶ機会が多くなり、炭水化物に偏った食事になりがちです。夏バテを予防するには、不足しやすいたんぱく質や、野菜や果物に多く含まれるビタミン・ミネラルを毎食意識してとることが大切です。
特に、たんぱく質は朝ごはんで不足しがちなので、例えばパンと飲み物にツナ缶や卵料理、肉や魚、大豆製品などのメニューを加えることがオススメです。
たんぱく質の毎食量の目安は、片手の手のひら分程度です。
また、ビタミン・ミネラルは汗をかくことで失いやすく体に貯めておくことができない栄養素なので、毎食摂るように心がけましょう。
夏に旬を迎えるトマト、きゅうり、茄子、ズッキーニ、枝豆などの夏野菜には、その季節に必要な栄養素をたくさん含むので、今の時期に積極的にとりたい食材です。スイカや桃など夏の果物は、食事に影響しないように間食として食べることがオススメです。
3.子どもも喜ぶ「夏バテ予防レシピ」
暑い夏はキッチンに立つ時間も短くしたいですよね。毎日無理なく続けるために、5~10分以内で作れる料理や電子レンジを活用したレシピをいくつか覚えておきましょう。
今回は、火を使わないレシピをご紹介します。
【豆腐と夏野菜のピザチーズ焼き】
■材料2人分
- 木綿豆腐
- ズッキーニ
- トマト
- ピザソース(お好みで)
- ピザ用チーズ
■作り方
- グラタン皿に、お好みの大きさにカットした材料を入れる
- ①にピザソースをかける
- ②にチーズをのせて材料に火が通るまで焼く(オーブントースターで10分程度)
夏は食欲が落ちやすく、冷たい物のとりすぎや簡単な食事が多くなりがちです。健康で楽しい夏にするためには、日々の食事が大切です。
夏野菜やたんぱく質を上手に活用して、普段の生活から元気をつくっていきましょう。
<ウェルサポについて>
臨床経験豊富なフレンドナース(かかりつけナース)が、利用者自身の身心の相談はもちろん、子育てや介護、ご家族の健康に寄り添ったオンラインのチャット相談を行っています。
他にも、オフラインで行う定期訪問サポートやアテンドサポートなど行っています。社会福祉士、健康運動指導士、助産師、管理栄養士などの専門家や他サービスとも連携して、利用者とそのご家族の「自分らしい健やかな暮らし」をサポートしています。
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〇ライター紹介
西田美穂(にしだみほ)
管理栄養士歴20年。「若いうちから食事や栄養に関心を持てばよかった」「病気になる前の食事に気を配ればよかった」など食生活への後悔の声を多く聞く機会が多く、もっと食生活や栄養に関心をもってもらいたいとウェルサポの管理栄養士として活動中。最近の好きなことは「ちょっとだけ幸せごはん」と題して、自分や誰かが幸せになった食エピソードを聞くこと。プライベートでは高校生2人のママ。
ライター紹介
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