1歳のお誕生日のお祝い 古くからある伝統行事の「餅踏みと選び取り」って何?
誕生日は生まれてから毎年やってくるものですが、初めての誕生日のお祝いは特別。
本人は覚えていなくても、家族や親戚にとっては子どもの1年間の成長を感じる、思い出に残る日になるでしょう。
ライフスタイルの変化とともにお祝いの方法も変わったり、ご家庭によっても取り組み方は異なったりすると思いますが、「これからも元気に育ちますように」という想いを込めた、伝統的な初誕生祝いを行なっている方は現在も多いようです。
今回は、初誕生祝いとして行われることが多い、「餅踏み」と「選び取り」についてご紹介します。
九州地方で主に行われる「餅踏み」
「大地にしっかり足をつけて歩んでいけるように」と願いを込めて、大きな餅の上に子どもを立たせて踏ませる「餅踏み」という行事があります。
不安定なお餅の上に立つのは難しいため、大人がしっかりと子どもの体を支えた状態で餅の上に立たせて、足でトントンとお餅を蹴らせるような感じになってもOK。
餅踏みに準備するもの① 一升餅
大きな餅は一般的に「一升餅(いっしょうもち)」と呼ばれていて、人生の「一生(いっしょう)」にかけて「一生食べ物に困らないように」などの想いが込められています。
参照:一升餅本舗公式サイト
九州地方では上に立たせて踏ませるのがポピュラーですが、他の地域では餅を背負わせて歩かせる「背負い餅」を行うところも多いようです。
餅踏みに準備するもの② わらじ
一升餅と大体セットで販売されていることが多い「わらじ」。
なかなか今の子どもは履く機会もなく、見る機会も少ないのではないでしょうか。
昔は履物といえば「わらじ」だったため、お祝いの儀式にも使われていた名残で、現在も餅踏みに使うことが一般的です。
子どもが嫌がって履いてくれない場合は、素足のまま踏ませるか靴下を履かせるなどで対応しましょう。
将来が決まる!?占いのような「選び取り」
「この子は将来◯◯かも?」と将来得意とする分野や向いている職業、才能を占う行事が「選び取り」です。
さまざまなアイテムを準備して子どもの少し離れたところに並べて置いておき、どれを選んで手に取りに行くのかを見ます。
選び取りに準備するものは?
アイテムとは、何を準備するのでしょうか?
絶対にこれでなければならないという決まりはないので、必要に応じて準備します。
一般的によく知られているものをその意味と合わせていくつかご紹介します!
- お金/お財布 :お金に困らない、お金持ちになる
- そろばん:計算が得意、商売上手になる
- 筆/ペン:勉強が得意になる、学者や物書きになる
- じょうぎ:几帳面でしっかり者になる
- ハサミ:手先が器用になる、美容師になる
- 楽器:音楽が得意、ミュージシャンになる
- 風船:世界に羽ばたく人になる
- ボール:運動が得意、スポーツ選手になる
- お箸:食べ物に困らない、料理人になる
他にも、イマドキなものが!
- マイク:歌が得意、アイドルになる
- スマートフォン/タブレット:IT関連の仕事に就く、ユーチューバーになる
それぞれのアイテムが持つ意味の解釈についてパターンがたくさんあるので、自由な発想で、自分で考えたものを追加してみるとより一層楽しめるかもしれません!
こだわりデザインの選び取りカードもおすすめ
各アイテムの実物を準備・手配することが難しいこともありますよね。
最近では、実物ではなくアイテムのイラストを載せたカードを並べ、それを手に取らせているご家庭もあるようです。
ママやパパがご自身でイラストを描いたり、おしゃれなデザインで作成されたカードを購入したりして準備しています。
まとめ
1歳を迎える本人の記憶にはおそらく残らないので寂しいですが、記念に残るように写真を撮ったり、お祝いで使ったアイテムは残しておいたりしましょう。
お祝いする当日はもちろんですが、準備も楽しみたいですね。