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2024.04.26
#子育て#福岡

子どもの想像力を発達させる絵の具遊び「デカルコマニーアート」に挑戦!

お絵かき遊びの中に学びがある

絵の具でのお絵かきは、小さなお子様から楽しめます。指や手のひらを使ってのハンドペインティングから、何か物に絵の具をつけてスタンプのように遊んだり、筆を使って描いたり。成長に合わせて幅広い楽しみ方ができます。

そんな絵の具を使ったアートの手法の一つに、「デカルコマニーアート」というものがあります。からふる保育園でも取り入れて、子供達が楽しんで取り組んでいますので、今回は一例をご紹介します。

ぜひ、おうちでの絵の具遊びの際に、チャレンジしてみてください。

そもそもデカルコマニーって何?

フランス語で「転写」を意味する言葉に由来します。
絵の具を載せた紙を合わせたり、折りたたむことによって図案を作り出す、アート技法です。

絵の具の色や載せ方、紙の合わせ方によって何通りものパターンが出来ます。一番簡単で認知されている方法は、真ん中で半分に折った画用紙の片方の面に絵の具で描いて、左右対称になるように写し取る手法です。

実際に「デカルコマニーアート」をやってみよう!

今回、からふる保育園では、半円状の画用紙を半分に折り(扇形にし)、自由に絵の具で色をつけてみました。

ポイントは、乾ききらない量の絵の具で描くことです!転写するために、いつもより少し多めの絵の具で描いていきます。絵の具を塗るのは、指でもスタンプでも、筆を使って描いてもOKです。

絵の具を載せ終わったら、何も描かれていない方の紙を合わせ、絵の具が写るように上から手などでこすります。

筆で紙に絵の具を載せている子ども

折り畳んだ後に広げてできた絵の具の図案を見ている子ども

開くとビックリ!あっという間に、デカルコマニーアートの完成です。

折りたたんだ時の圧力のかかり方によって、形が潰れたりにじんだりして、予想していなかった模様が出来上がるところが醍醐味です。子どもたちも予想していなかった絵が出てきて、びっくりしたり、喜んだりして、今度は違う絵を描いてみる!と興味津々になります。

デカルコマニーアートは作った後も楽しめます

偶然や曖昧さが生み出すデカルコマニーアートですが、描いたら終わりではなく、鑑賞時の楽しみもあります。出来上がった図柄が「何に見えるか?」や「どうしてそのような色や形になったのか?」を考えることができます。

また、白い紙に描いた後、ママやパパが半分に折った状態で「ちょうちょ」や「ハート」など、左右対称の形に切ってあげると、また違った作品に見えてきます。

保育園などでは、自分で自分の描いた作品を見るだけでなく、おともだち同士でディスカッションができ、想像力を働かせるトレーニングになります。

実際に、デカルコマニーで描かれた図柄を見せて「何に見えるか」を問うテスト(ロールシャッハ・テストと呼ばれています)が、心理学分野の性格検査やカウンセリングで活用されています。

その日の気分や、体調によっても見え方・考え方が違うことがあると言われているので、描いた1年後、2年後にもどのように見えるかが変化していくかもしれません。

デカルコマニーアートで子どもの想像力を育てよう!

「今日はお花を描いてみよう」「先生の顔を描いてみて」など、描く対象物を決めて絵を描くことも重要ですが、デカルコマニーアートは「こうすると、どうなるんだろう?」と子どもの想像力を広げてくれます。

おうち遊びで絵の具を使う際は、ぜひ一度デカルコマニーアートにチャレンジして、親子で楽しんでくださいね。

ライター紹介

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