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子どもの頃の習慣が大切!“噛んで食べる”ことが将来に影響する理由

私は子どもの頃から親に「よく噛んで食べなさい」と言われてきました。

私は好きな食べものや柔らかい食べものがあると、早く食べたい気持ちから噛むことを忘れがちになっていたそうです。

そもそも、なぜよく噛まないといけないのでしょうか。

私は幼児食インストラクターとして活動しています。

幼児食インストラクターとは、幼児期(1歳半から6歳)の食について正しい知識を持ち、幼児期の子を持つ親へ幼児食について指導することを認められた資格です。

具体的には、幼児食の役割、必要な栄養、食育、幼児期の食生活や病気の時の対処法などの知識を持ち、実戦経験を生かして活動しています。

私は幼児食インストラクターとしてよく噛むことの大切さを知って以来、息子にもよく噛むことを意識させています。

今回は、よく噛むことのメリット、どのようにすれば噛んで食べるようになるのか、ということをお伝えします。

1.「よく噛んで食べなさい」に隠された4つのメリット

よく噛むことのメリットはたくさんあります。

そのなかでも、5つのメリットをお伝えします。

①消化を助ける

よく噛むことで食べものが細かくなるので、胃への消化の負担が軽くなります。

特に幼児期の子どもはまだ胃腸などの内臓が発達途中です。

そのため、消化機能が大人のようには働いていません。

よく噛んで食べものを小さくして飲み込むことは大事なことなのです。

②脳が活性化する

噛む度に脳が刺激されます。

特に脳の前頭前野という大脳の一部が強く刺激を受けます。

前頭前野とは、人が物事を考えたり、感情をコントロールする働きがある脳です。

前頭前野を鍛えると、考える力や集中する力、記憶する力などが発達すると言われているので、特に子どもには意識して鍛えさせたい部分ではないでしょうか。

③歯並びがよくなり虫歯予防ができる

よく噛むことで顎と口内が発達していきます。

顎の発達が思わしくない場合、顎が小さく口内が狭くなる傾向があります。

すると歯が生えるスペースも狭くなり、歯がちゃんと整列できないために歯並びが悪くなってしまうのです。

歯並びが悪いことは見た目だけの問題ではありません。

噛み合わせに関係します。

噛み合わせが悪い場合、顎関節症や頭痛・肩こりの原因になることがあります。

さらに歯並びが悪い場合、歯磨きがうまくできず、結果的に虫歯になりやすい状況も考えられるでしょう。

噛む時に出る唾液は殺菌作用があるので、虫歯菌の繁殖を防ぐ効果も期待できます。

以上のことから、よく噛むことで虫歯予防につながります。

④活舌がよくなる

よく噛むことは口周りや舌、顎の筋肉の発達を促します。

舌が正しい位置にあり、周りの筋肉が柔軟に動くことでハッキリとした発語ができるようになるでしょう。

幼児期の子どもは発音が上達する時期。

よく噛むだけで、自然と発語トレーニングになっているのです。

2.子どもがよく噛んで食べるようになる対策

よく噛むことの大切さは分かっても、なかなか噛んで食べてくれない子もいるのではないでしょうか。

私の息子は大好物のカボチャの煮つけを食べ始めたら、次々に口に運ぶので、ほとんど噛んでいないのではないかと不安になっていた時期もありました。

そこで、子どもによく噛んで食べさせる対策をご紹介します。

①食事の調理方法を工夫する

離乳食の時は「柔らかくして」「一口サイズに切って」と、初めて食に触れる機会として食べやすさを重視して調理します。

ただ、離乳食を卒業してからは調理方法へも変化を持たせることができます。

・歯ごたえのある根菜類を積極的に取り入れる

・食材を大きめに切って噛みちぎって食べられるようにする

・出汁のきいた薄味にする

歯ごたえがあると飲み込むために自然と噛むようになるので、柔らかいものだけではなく食感を楽しめるような歯ごたえを意識するとよいでしょう。

また、出汁のきいた薄味は「噛めば噛むほど味を感じる」ものなので、よく噛んで食べるのを促すのに最適な味付けと言えます。

また主食は柔らかいパンや麺類より、白米や玄米などの噛む作業が必要になるものが好ましいでしょう。

②正しい姿勢で食べる

椅子に座った時、両足が下についている状態が望ましい姿勢です。

足が下についておらず、足をぶらぶらと動かせる状態の場合、足が下についている状態と比べて噛む力が20%も下がり、噛む回数が4分の1に下がると言われています。

正しい姿勢で食べることは、礼儀的な部分だけでなく子どもの健康にも大きなメリットがあります。食事中に子どもの姿勢が気になるなら、すぐに見直した方がよいでしょう。

③「早く食べなさい」と言わない

息子は保育園へ通っていて私も仕事をしているので、忙しい朝は正直早く食べてほしいと思う時があります。

でも、そこで急かしてしまうとよく噛まずにご飯をかき込んでしまったり、飲み込む癖がついてしまう可能性があります。

子どもが食事に集中していない時や食欲があまりない時などは、食事の時間を終わりにすることもひとつの方法です。

できるだけゆとりをもって、食事の時間を確保できるとよいですね。

おわりに

わが家の場合、「よく噛むこと」の大切さを知り調理を工夫したことで、息子は少しずつですが柔らかい食べものも噛んで食べる癖がついてきました。

習慣的なものなので、すぐには改善が難しいかもしれませんが、毎日心がけていくだけで子どもが大人になった時に変化を感じられればいいなと思っています。

子どもの将来のために、子どものうちに「よく噛む習慣をつける」よう意識してみてはいかがでしょうか。

海原えめ
フルタイムワーカー&4歳男児を育てるママ。幼児食インストラクターの資格を保有。楽しいことが大好きなアラフォー。

ライター紹介

からふるMoms

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KaRaFuRuのママライターチームです。

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